絵本のあひる 「うごいちゃだめ!」
  
「うごいちゃだめ!」
1996/3-アスラン書房

ちょっと自惚れ屋のあひるが湖で負けず嫌いのガチョウに出会います。でも泳いでも飛んでも勝ち負けを決められず、とうとう「うごいたらまけ」と、マネキンチャレンジ競争を始めます。虫が飛び回っても、ウサギやカラスの団体にまとわり着かれてもハシビロコウのように動きません。そして強い風に遠くに飛ばされキツネに見つかります。キツネは動かないあひるとガチョウにコレ幸いと袋に詰めて家に持ち帰ります。お料理中も置物のように動かない2羽…ガチョウがお鍋に放り込まれそうになり、寸でで!あひるがキツネに噛り付きます!キツネは逃げ出し「うごいたらまけ」競争はガチョウの勝ち?でも本当のチャンピオンはあひるさん、…2羽は納得してキツネが放り出した野菜のシチューを仲良くごちそうになりました。

パステルで描かれたあひるとガチョウのフォルムが可愛いです。あひるとガチョウの性格の違いも良く出ていて、画家は絶対!水鳥好きです!この絵本は小学中学年〜高学年向けとありますが、年少さんでも充分理解出来ると思います。幼児が親の手を離れて保育園や幼稚園で集団生活と他者とのコミュニケーションを学ぶ時、必ずごっこ遊びや競争が生まれます。子供は遊びを考え出す天才です。自分達でルールを作り出し、それを守り、勝者には喝采を敗者には思いやりを贈ります。誰がいつ始めたと解らない遊びも終わりは何故か皆が理解しています。そして遊びの終わりは皆で美味しいオヤツを頂くのが定番ですね。絵本の王道の終わり方です。
この絵本を読んでもらった後は子供達の間でマネキンチャレンジが流行りそうですね…。

あひるは怖い思いやショックを受けると本当に身体が固まって動かなくなります。筋肉が硬直してしまうのでしょうか…。何度かそんなあひるを介抱して元に戻した事があります。水鳥に詳しい人でも、何故そうなるのか?元に戻すのに最適な方法は?聞いても良く解らないようです。野鳥ならばそのまま天敵に襲われてしまうだろうし、飼い鳥でも水鳥を飼ってる人もあまり居ないので獣医さんでも詳しくないようです。固まっちゃった時は元に戻るまで、早かった時は3日、長い時はひと月ほど掛かりました。…ショックな事が起きないように安心して暮せるようにしたいです。



 
<<あひるのさんぽ   アルバートのアルファベット>>
 
←HOME  ←libraryトップ
Copyright(C)2001〜此葉家 All Rights Reserved.